ワーキングメモリとは?|発達特性のある子どもへの関わり方

生きづらさ

ワーキングメモリとは、

情報を一時的に覚えながら、それを使って考えたり行動したりする脳の働き のことです。

6〜10分

▶︎ この記事は、30年以上、4歳児から高齢者まで指導してきた現場経験をもとに書いています。


ワーキングメモリ(Working Memory)とは、単なる 記憶 だけではなく、

  • 覚えておく
  • 理解する
  • 同時に処理する

という 覚える+考える 機能 が合わさっています。

心理学では、
認知心理学者の Alan Baddeley が提唱したモデルがよく知られています。

このモデルでは、ワーキングメモリは主に次の仕組みから成るとされています。


音声ループ|言葉の記憶

👉 聞いた言葉を 短時間保持する仕組み

 例えば、

  • 先生の説明を覚える
  • 指示を聞いて行動する

視空間スケッチパッド|見た情報の記憶

👉 位置・動き・形などを覚える仕組み

 例えば、

  • ボールの軌道を見る
  • 並ぶ位置を覚える

中央実行系|司令塔

👉 情報を整理し、どこに注意を向けるかを決める働き

 例えば、

  • 話を聞きながら動く
  • 複数の情報を整理する

子どもに起きること|ワーキングメモリが小さい場合

ワーキングメモリの容量には 個人差 があります。

👉 容量が小さい と、例えば次のようなことが起きます。

  • 指示を途中で忘れる
  • 複数の指示が処理できない
  • 話を聞きながら動作を理解できない
  • 途中で何をするのか分からなくなる
よっちゃん
よっちゃん

これは やる気の問題 ではなく、脳の処理容量の問題 なんです。

教育心理学では、認知的負荷 という考え方でも説明されています。


運動指導の現場で起きやすいこと

👉 運動指導は実は、ワーキングメモリ負荷が 非常に高い 活動なんです。

 子どもは同時に、

  • 話を聞く
  • 動きを理解する
  • 体を動かす
  • 周囲を見る
  • 順番を待つ

という、複数処理 をしています。

そのため次のようなことが起きます。

👉 よくある場面:

指導者(コーチ):
「並んで、そして笛が鳴ったら走って、コーンを回って戻ってきて、次の人にタッチ」

子ども:
「え? どこまで? 今?」

よっちゃん
よっちゃん

これは、理解していないのではなく、覚えきれない のです。


運動指導で気を付ける具体例

指示は 3つ以内

❌ NG例
 「並んで、笛が鳴ったら走って、コーンを回って、戻ってきて、次の人にタッチ」

⭕️ OK例
 ①並ぶ
 ②笛で走る
 ③コーンを回る


② 見せる を先にする

👉 言葉よりも、動きのモデル。

例えば、

  • 先生が実演する
  • 上手な子が見本を示す
よっちゃん
よっちゃん

視覚情報は、ワーキングメモリの負荷を 下げるんです


環境に ヒント を置く

👉 ワーキングメモリは、外に置く と楽になります。

例えば、

  • コーンでコースを見える化する
  • 足形マークを置く
  • 色テープを貼る

④ 説明しながら 並ばせない

👉 これは非常に多いです。

❌ NG例
 並ぶ → 説明 → スタート

並んでいる間に、ワーキングメモリが 消える んです。


⑤ 一回やってみる を入れる

👉 言葉理解より、体験記憶 です。

実は大人も同じで、

  • 初めてのダンス
  • 新しいスポーツ

を体験した時は、「え…?もう一回お願いします」になりますよね。

つまり、子どもに限った問題ではないんです。


指導者の視点!

子どもが、

  • 忘れる
  • 動けない
  • 途中で止まる

それは、

👉 理解不足ではなくワーキングメモリの渋滞 の場合があります。

子どもが動けないときは、

聞いていない のではなく、頭の中の作業机がいっぱい なんですね。


😊 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。


▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。


▶︎ 広告:出産祝いに迷ったらこれ!


コメント

タイトルとURLをコピーしました