〜 ワーキングメモリと時間の見通し 〜
あなたの現場でも、こんなシーンがよくあると思います。
順番を待っている子どもが、
- 列から出てしまう
- 前の子を追い越す
- 別のことを始める
- 「まだ?」と何度も聞く
その様子を見ると、
- 「もう少し待てないの?」
- 「順番でしょう」
と声をかけたくなります。
けれども、子どもにとって 待つ という行動は、実はとても 難しい活動 なんです。
そしてその背景には、

結論:ワーキングメモリ と 時間の見通し が関係していることがあります。
▶︎ この記事は、30年以上、4歳児から高齢者まで指導してきた現場経験をもとに書いています。
“待つ” とき、子どもの頭の中で起きていること
子どもが 順番を待つ とき、頭の中では次のようなことが 同時 に起きています。
- 自分の順番を覚えておく
- 今どこまで進んでいるかを見る
- 何のために待っているかを覚えておく
- まだ動かないように自分を抑える
つまり 待つ という行動は、

情報を保持 しながら、行動をコントロールする という作業なんです。
👉 ここで働いているのが、ワーキングメモリ です。
▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。
ワーキングメモリが小さいと起きること
ワーキングメモリの容量が 小さい 場合、
待つ場面 では次のようなことが起きやすくなります。
“何を待っているか” が消える
少し時間が経つと、

順番を待っている という 目的 が、頭の中から 消えて しまうんです。
👉 すると、
- 列を離れる
- 別のことを始める
という行動が起きます。
自分の順番を覚えていられない
待つという行動には、
- 自分は何番目か?
- どこまで進んだか?
という情報を 保持 する必要があります。
👉 これが難しいと、
- 追い越してしまう
- 途中で前に出る
ということが起きます。
時間の長さを感じにくい
子どもはそもそも、時間の見通し を持つことが 得意 ではありません。
さらにワーキングメモリの 負担が大きい と、

あとどれくらい待つのか が、分からなくなるんです。
👉 すると不安が生まれて、
- 「まだ?」
- 「いつ?」
という言葉や行動になるんですね。
▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。
“待てない子” ではなく “見通しが持ちにくい子”

ここで大切なのは、行動をそのまま 評価 しないことです。
👉 その子は、待とうとしていない のではなく、
待つための情報を 保持し続ける ことが難しい のかもしれません。
▶︎ 少し視点は変わりますが、こちらの記事もヒントになります。
指導現場で、できる工夫
順番が見えるようにする!

ワーキングメモリは、外に出す と楽になりますよ。
👉 例えば、
- 番号マーカーを置く
- 並び順カードを見せる
- コーンで位置を区切る
待つ人数を減らす!
👉 待つ人数が多ければ多いほど、見通し は難しくなります。
- 小グループに分ける
- 同時に複数スタートにする
と効果があります。
“あとどれくらい” を見せる!
👉 時間が見えないと 不安が強く なります。
例えば、
- 「あと2人」
- 「あと1回」
- 「次があなた」

この一言だけ で落ち着く子は多いです。
待つ時間を短くする!
👉 子どもにとって、長く待つこと自体が 大きな負担 です。
可能であれば、
- 回転を早くする
- 説明を短くする
- 同時活動を増やす
と効果があります。
大人(指導者・保護者)の視点が変わるとき
子どもが待てないとき、それは、
- 我慢が足りない
- 落ち着きがない
のではなく、時間の見通し が持てず、頭の中の 情報が消えて しまっただけなんです。
「待ちなさい」と言う代わりに、「あと二人で順番だよ」と伝えてください。
その小さな違いが、

子どもにとっての 分かりやすさ になるんです。
子どもが待てないとき、
それは できない子 ではなく、私たちがまだ見通しを渡せていない子 なんですね。
😊 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。
▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。
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