〜 よっちゃんの ひとことコラム 〜
若い頃の私は、”うまく回すこと” が指導だと思っていました。
トラブルが起きたらすぐ止める。
間違いはすぐ正す。
困っている子はすぐ助ける。
でも、ある日気づきました。
それは “整えている” だけで、”育てて” はいなかったのかもしれない、と。
『 小さな衝突は、成長の入り口 』
順番を抜かした子に「ズルい!」と声が上がる。
空気が張りつめる。
以前ならすぐに介入していました。
でも少し待ったとき、隣の子が言いました。
「早くやりたかったんじゃない?」
その一言で、当事者がうなずき、「ごめん」とつぶやく。
私はそこで学びました。
子ども同士にも、理解し合う力があるということを。
心理学者 Lev Vygotsky は、”発達は他者との関わりの中で起きる” と述べました。
大人が答えを出す前に、子どもは関係の中で学ぼうとしているのです。
『 「教える」より「待つ」 』
つい教えたくなる。
つい正したくなる。
でも待つと、
- 自分で考える
- 仲間と調整する
- 自分の言葉で謝る
そんな姿が見えてきます。
Edward Deci の理論では、”人は自律性が守られるときに最も成長する” と述べています。
待つことは、放任ではありません。信じることです。
『 「助ける」から「支え合う」へ 』
特性のある子(例:自閉スペクトラム症)に対して、「やってあげる!」という優しさが向けられることがあります。その気持ちは尊い。
でも私はこう言います。
「ありがとう。でも本人に聞いてみようか」
助けるだけだと、上下が生まれることがあります。
支え合うと、横並びになります。
『 あたたかさは文化になる 』
転んだ子に「大丈夫?」と手が伸びる。
順番が苦手な子に「一緒にやろう」と声がかかる。
これは偶然ではありません。
指導者が、
- 待ち
- 尊重し
- 修復を信じてきた
その積み重ねが、教室の空気になります。
あたたかさは教えるものではない。みんなで育てるものです。
『 指導・支援に悩む、若い(経験の浅い)先生やコーチの方へ 』
うまく回そうとしなくていい。
- すぐに正さなくていい
- すぐに助けなくていい
- すぐに答えを出さなくていい
まずは、子ども同士の力を信じて、少しだけ待つこと。
指導とは、行動を管理することでは無く、”関係が育つ時間を守ること” なのかもしれません。


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