“並ぶ”が難しい子の本当の理由|発達特性のある子どもへの関わり方

生きづらさ

〜 ワーキングメモリの視点から 〜


運動指導の現場で、よく見かける場面があります。

  • 列から出てしまう
  • 前の子との間が詰まったり離れたりする
  • 途中で別の方向を向く
  • 何度声をかけても整列が続かない

そのとき私たちはつい、

  • 「ちゃんと並んで!」
  • 「前を見て!」
  • 「もう何回言えば分かるの!」

と、声をかけてしまいます。

しかし、この “並ぶ” という行動は、
実は子どもにとって、かなり複雑な 認知活動 なんです。

よっちゃん
よっちゃん

そしてそこに深く関わっているのが ワーキングメモリ なんです。

7〜11分

▶︎ この記事は、30年以上、4歳児から高齢者まで指導してきた現場経験をもとに書いています。


子どもは並んでいる間、同時 に多くの情報を 処理 しています。

例えば、

  • 自分の立つ位置
  • 前の子との距離
  • 後ろの子の存在
  • 先生の指示
  • 周囲の音や動き
  • 次に何が始まるのか

👉 つまり並ぶことは 立つ だけではなく、複数の情報を 同時に保持 し続ける作業なのです。

よっちゃん
よっちゃん

これはまさに、ワーキングメモリの働き です。


▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。


ワーキングメモリの容量には 個人差 があります。

容量が 小さい 場合、並ぶ場面では次のようなことが起こりやすくなります。


前の子との距離を覚え続けられない

少し時間が経つと どれくらい離れていたか が、頭の中から 消えて しまうんです。

👉 すると、

  • 近づきすぎる
  • 離れすぎる

という状態になります。


指示を保持できない

先生が、「前にならえ」と言ったとします。

しかし数秒後には、その言葉の記憶が消える ことがあるんです。

👉 すると、

  • 腕を下ろす
  • 横を見る
  • 動き出す

ということが起きます。


待っている間に目的を忘れる

並ぶ時間が長いほど 何のために並んでいるのか が、消えてしまうんです。

👉 その結果、

  • 列を離れる
  • しゃべり出す
  • 別の遊びを始める

という行動が出ます。


“並べない子” ではなく “情報を保持し続けるのが難しい子”

ここで大切なのは、態度の問題 として見ないことです。

👉 その子は、並びたくない のではなく、
 並び続けるための情報を保持できない 可能性があるんです。


▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。


位置を見えるようにする

👉 ワーキングメモリは、外に出す と楽になります。

例えば、

  • 足形マークを置く
  • カラーテープを貼る
  • フープに入る

ここに立つ が見えると、覚え続ける 必要がなくなるんですね


並ぶ時間を短くする

並ぶ時間が長いほど、ワーキングメモリは 消耗 してしまいます。

👉 可能なら、

  • 説明を短くする
  • すぐに実践する
  • 小グループに分けて行動する

と効果があります。


距離を身体で覚えさせる

👉 言葉 よりも 体感 です。

例えば、「手を伸ばして前の子の肩に届かないくらい」

身体感覚にすると、記憶の 負担 が減るんです。


並び方を一度 “体験”させる

説明よりも 一度やってみる

👉 これだけで理解が大きく変わるんです。


▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。


子どもが列から離れたとき。

それは、

  • ルールが守れない
  • 落ち着きがない

のではなく、頭の中の作業机がいっぱい なんです。

そして、そう考えると指導の言葉が少し変わります。

👉 「ちゃんと並んで」ではなく「ここに立つと分かりやすいね」

並ぶことは 単純な行動 のように見えて、実は 認知の力と環境の支えで成り立っている行動 なんです。

よっちゃん
よっちゃん

子どもが並べないとき、それは
できない子 なのではなく、私たちがまだ 支え方を見つけていない子 なんです。


😊 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。


▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。


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