“待てない子”の本当の理由|発達特性のある子どもへの関わり方

生きづらさ

〜 ワーキングメモリと時間の見通し 〜

あなたの周りでも、こんなシーンがよくあると思います。

順番を待っている子どもが、

  • 列から出てしまう
  • 前の子を追い越す
  • 別のことを始める
  • 「まだ?」と何度も聞く

その様子を見ると、

  • 「もう少し待てないの?」
  • 「順番でしょう」

と声をかけたくなります。

よっちゃん
よっちゃん

けれども、子どもにとって “待つ” という行動は、実はとても難しい活動なんです。

👉 そしてその背景には、
  “ワーキングメモリ” と “時間の見通し”が関係していることがあります。

ここを知ることで、あなたの子どもを見る視点もかなり深くなります。

9〜13分

▶︎ 人は、何歳になっても学び直せます。
 私は30年以上現場で指導していますが、子どもに対する見方を間違えていた時期がありました。


👉 子どもが順番を待つとき、頭の中では次のようなことが同時に起きています。

  • 自分の順番を覚えておく
  • 今どこまで進んでいるかを見る
  • 何のために待っているかを覚えておく
  • まだ動かないように自分を抑える

つまり “待つという行動” は、
情報を保持しながら、行動をコントロールするという作業なんです。


👉 ここで働いているのが、“ワーキングメモリ” です。


▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。


ワーキングメモリの容量が小さい場合、
待つ場面では次のようなことが起きやすくなります。


“何を待っているか” が消える

👉 少し時間が経つと、順番を待っているという目的が、頭の中から消えてしまいます。

すると、

  • 列を離れる
  • 別のことを始める

という行動が起きます。


自分の順番を覚えていられない

待つという行動には、

  • 自分は何番目か?
  • どこまで進んだか?

という情報を保持する必要があります。これが難しいと…、

  • 追い越してしまう
  • 途中で前に出る

ということが起きます。


時間の長さを感じにくい

👉 子どもはそもそも、”時間の見通しを持つこと“ が得意ではありません。

さらにワーキングメモリの負担が大きいと、
あとどれくらい待つのかが、分からなくなるんです。

すると不安が生まれて、

  • 「まだ?」
  • 「いつ?」

という言葉や行動になるんです。


▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。


👉 ここで大切なのは、行動をそのまま評価しないことです。

その子は、待とうとしていないのではなく、
待つための情報を保持し続けることが難しいのかもしれませんね。


▶︎ 少し視点は変わりますが、こちらの記事もヒントになります。


順番が見えるようにする!

ワーキングメモリは、”外に出す” と楽になりますよ。

例えば、

  • 番号マーカーを置く
  • 並び順カードを見せる
  • コーンで位置を区切る

“ここに立つ” が見えると、覚え続ける必要がなくなります。


待つ人数を減らす!

待つ人数が多ければ多いほど、見通しは難しくなります。そこで…、

  • 小グループに分ける
  • 同時に複数スタートにする

と効果があります。


“あとどれくらい” を見せる!

時間が見えないと “不安が強く” なります。そんなときに、例えば…、

  • 「あと2人」
  • 「あと1回」
  • 「次があなた」

この一言だけで、落ち着く子は多いです。


待つ時間を短くする!

子どもにとって、長く待つこと自体が大きな負担です。可能であれば…、

  • 回転を早くする
  • 説明を短くする
  • 同時活動を増やす

と効果があります。


子どもが待てないとき、それは、

  • 我慢が足りない
  • 落ち着きがない

のではなく、時間の見通しが持てず、頭の中の情報が消えてしまっただけなんです。

「待ちなさい」と言う代わりに、「あと二人で順番だよ」と伝えてください。

👉 その小さな違いが、子どもにとっての分かりやすさになります。

子どもが待てないとき、
それは “できない子” ではなく、私たちがまだ “見通しを渡せていない子” なんです。


😊 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


▶︎ もしよければ、こちらの記事も参考にしてみてください。


▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。


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