〜 その笑顔、あなた一人でつくっていますか? 〜
【全6回シリーズ・子どもとの関わり方】 第1期 第4回
授業が終わったあと、こんなふうに感じたことはありませんか?
“今日も子どもたちが笑顔だった”
“悩んで準備した内容でよかった”
その瞬間、指導者としての喜びを感じる一方で、ふと、こんな問いが浮かぶことがあります。
“この笑顔は、本当に自分一人でつくれているのだろうか?”
子どもたちは、教室の外でも生きています。
家庭、学校、そしてさまざまな大人たちとの関わりの中で日々を過ごしています。
こんにちは、よっちゃんです。
私は30年以上の現場経験の中で、ひとつの答えにたどり着きました。
それは、
👉 結論:子どもの安心は、“一人の指導” ではなく “つながり” の中で生まれる。
この記事では、『大人同士のつながりが、子どもの安心をどう育てるのか?』
その本質と具体的な実践を、4つの視点からお伝えします。
- “情報を共有” し、一貫した対応を意識する
- 指導者一人で抱え込まず “保護者・スタッフと連携” する
- 言葉以外でも “安心” は伝えられる
- “感謝と承認の言葉” で、子どもを支える輪を広げる
▶︎ 今回の記事はシリーズの一部です。全体の考え方をまとめて読みたい方はこちらから👇
▶︎ この記事は、30年以上、4歳児から高齢者まで指導してきた現場経験をもとに書いています。
発達特性のある子どもが安心できる指導とは?
子どもの笑顔は “指導者だけ” でつくられているのか
ある日のレッスン後、保護者の方からこんな言葉をいただきました。
「うちの子、先生の “OKサイン” が大好きなんです」
その言葉を聞いたとき、胸がじんわりと温かくなりました。
私はただ、”動けない子を安心させたい” と思って関わっていただけでした。
でも、その関わりは家庭にも届き子どもの中で大切な記憶になっていたのです。
そんなふうに子どもが感じてくれていたことを、保護者の方を通して初めて知りました。
見えないところで支えている “もう一つの存在”
子どもは、ひとりで育つわけではありません。
保護者、学校の先生、他の指導者。
多くの大人たちとの関係の中で、安心を感じ、成長していきます。
そのとき初めて、私はこう実感しました。
👉 子どもを支えているのは、”個人” ではなく “チーム” なのだと。
保護者との連携で変わる、子どもの安心感と自己肯定感
情報共有が信頼関係をつくる理由
「今日は少し緊張していました」
「OKサインで少し動けました」
こうした小さな共有が、保護者との信頼関係を育てていきます。
家庭での声かけも変わり、子どもを支える “共通の言葉” が増えていきます。
発達障害の子どもに必要な “感情の言語化” 支援
発達特性のある子どもは、自分の気持ちを言葉にすることが難しい場合があります。
だからこそ、「悔しかったね」「びっくりしたね」と大人が代弁することで、
👉 「この感覚はこう言えばいいんだ」と学んでいきます。
問題行動の本当の原因を理解する視点
癇癪や逃避行動は、「困っている」というサインです。
大人同士が情報を共有すると、
- どこで不安になるのか?
- 何が苦手なのか?
が明確になります。
安心感・自己肯定感が育つ!
“分かってもらえた” という体験は、子どもにとって非常に大きな安心材料です。
- 自分は受け入れられている
- 気持ちを出しても大丈夫

この “感覚の積み重ね” が、”自己肯定感の土台” になるんです。
いちばん大切なこと!
気持ちや話題を共有することは 、”問題をなくすため” ではありません。

本質は、”困っても一人じゃない” と伝えるためなんです。
指導者同士の連携がカギ
“視点を合わせる” とはどういうことか?
ここで言う “視点を合わせる” とは、意見を完全に一致させることではありません。
- 子どもの “困りごと” をどう理解しているか?
- 何を大切に指導しているか?
- 今の目標はどこか?

このような “土台となる見立てを共有すること” です。
“自分は理解されている” という感覚が育つ!
指導者ごとに評価が違うと、
- ある指導者には叱られる
- 別の指導者には認められる
といった不一致が起こりやすくなります。
視点が合っていると、子どもにとって安心できる環境になります。

どの指導者とも “同じ理解で関わってもらえる” ため、“自己肯定感が安定” します。
特性が “問題化” されにくくなる!
指導者同士で理解が共有されていると、
- 行動 = わがまま
- 失敗 = 努力不足

このような誤解が減り “特性として適切に扱われる” ようになります。
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視点を合わせるための具体的なコツ!
① 行動より背景を共有する
❌ 「落ち着きがない」
⭕️ 「刺激が多いと集中が切れやすい」
② 評価語より事実ベースで話す
❌ 「やる気がない」
⭕️ 「指示が一度に3つあると動けなくなる」
いちばん大切なこと!
👉 視点を合わせることは、”子どもを正すため” ではなく、”迷わせないため” の指導の一環です。
- 子どもは一貫した理解の中で安心して育つ
- 保護者と指導者は同じ方向を向いて支え合える
チームで “安心の文化” をつくる
「失敗しても大丈夫!」
「ドンマイ!ドンマイ!」
「次があるよ!」
そんな空気が広がると、子どもたちだけでなく、指導者自身も楽になります。
👉 “安心は伝染する”。このようなことが起こります。
チームになっていると “その子を巡る世界” が一貫する
指導者や周りの子どもたちが同じ方向を向いていると、
- 説明の仕方
- 声掛け
- 困った時の対応
などが似通ってきます。
するとそのような子は、
👉 “先が読める → 予測できる → 構えなくていい” という状態になり、神経系が安まります。

これが “安心の空気” の、正体の一つです!
いちばん大切なこと!
指導者や周りの子どもたちがチームになることで、場に安心感が生まれます。

それは、“この世界はバラバラじゃない!” という感覚です。

この空気が、子どもの神経を緩めて、心を開き、成長への一歩を可能にしているんです。
保護者の努力を “評価する言葉” に変える
保護者の方々も、日々子どもの対応に悩み、努力されています。
その姿を見て、私は必ずこう伝えるようにしています。
「お家でも工夫されているのが伝わります。素晴らしいですね!」
この一言で、保護者の方の表情がほっと緩むことがあります。
子どもを支える輪は、”感謝と承認” の言葉から広がっていくのだと実感しています。
努力そのものを承認する言葉 〜見えにくい頑張りに光を当てる〜
- 「毎日、どう関わるか考え続けてこられたこと自体が、本当に大きな努力だと思います」
- 「正解がない中で、立ち止まりながらも向き合い続けている姿勢に、心から敬意を感じます」

結果ではなく “続けてきた姿” を承認する言葉です。
感情を抱え続けてきたことへの感謝の言葉 〜感情労働への承認〜
- 「不安やしんどさを抱えながらも、毎日向き合ってこられたこと。本当に大変だったと思います」
- 「誰にも見えないところで踏ん張ってこられたこと。私たちはしっかりと受け取っています」

保護者の “心の消耗” に気づいていることを伝える言葉です。
子どもへの関わりを具体的に認める言葉 〜抽象ではなく “行動” を認める〜
- 「お子さんの気持ちを言葉にしてあげている場面。とても大切な関わりだと感じました」

具体性があるほど “承認” は深く、保護者の心に届きます。
短く、日常で使える一言
- 「今日も本当にお疲れ様でした!」
- 「それだけ考えてこられたことが、本当にすごいですね!」
- 「正面から向き合っていらした足跡が、ここにありますよ!」
- 「十分やってます!」
いちばん大切なこと!
👉 保護者の方への感謝と承認の言葉は、“励ますためのもの” ではありません。

“すでにやってきたこと” を、認めるための言葉なんです。
その言葉の核心とは、
- 保護者の肩の力を抜きます
- 自己否定を和らげます
- 再び子どもに向き合う心の余白を作ります
おわりに
発達障害の特性のある子どもへの指導は、時に難しく、悩むことも多いです。
子どもを支える指導は、一人では完成しません。
保護者とつながること。
仲間と支え合うこと。
そのすべてが重なったとき、子どもにとっての安心は、本物になります。
安心とは、技術ではなく “関係性” です。
👉 そして、大人同士がつながる姿こそが、子どもにとって最大の安心 になる。
指導は “点” ではなく “線” へ、そして “輪” へと変わっていきます。
その一歩を、あなたも今日からつくっていきましょう。
まとめ
- ✔︎ “情報を共有” し、一貫した対応を意識する。
- ✔︎ 指導者一人で抱え込まず、保護者・スタッフと “連携する”。
- ✔︎ 言葉以外でも “安心” は届く。
- ✔︎ “感謝と承認” の言葉で、子どもを支える輪を広げる。
この続きは、次の記事でさらに深くお伝えします。
次回(第5回)は、
子どもたちが自分自身で “安心のスイッチ” を見つけられるようになるための、
子どもが自分で安心できる力とは? “できた” を育てる関わり方 についてお話しします。
▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。
▶︎ 今回の記事のコラムも、ぜひ、あわせて読んでみてください。
今回の内容が、子どもとの関わり方に悩んでいる経験の浅いコーチや先生方、
また、保護者のみなさんにも、”ほっとする” 温かいヒントになればと思っています。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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