『 ことばの前に、空気を整えていますか? 』
〜 よっちゃんの ひとことコラム 〜
若い頃の私は、
“どう伝えるか” ばかりを考えていました。
分かりやすく説明する。
元気よく声を出す。
メリハリをつける。
でも、ある日気がつきました。
“子どもたちは、ことばの前に、空気を感じている”。
ある日の教室。
入ってきた瞬間から、そわそわしている子がいました。
メニューは同じ。
メンバーも同じ。
違っていたのは、マットとコーンの位置。
大人にとっては小さな変化でも、
発達特性のある子どもにとっては
“予測していた世界が変わった” 出来事です。
そこで私は、配置を変える前に必ず “見せる” ことにしました。
「今日はマットがここだよ」
「コースがちょっと変わるよ」
それだけで、表情がやわらぐ。
安心は、説明よりも見て分かることから生まれると知りました。
以前の私は、早く始めることを優先していました。
でも今は違います。
教室に入ったら、まず深呼吸を一緒に。
「今日も来てくれてありがとう」
この数十秒で、空気が変わります。
何も話さずマットを撫でている子もいます。
それも準備の時間。
急がせない。待つ。
若い指導者ほど、”進めなければ” と焦ります。
でも、整っていないまま始めると、
結局もっと時間がかかることがあります。
音楽を止めてから話す。
一度に動く人数を減らす。
使わない道具は視界から外す。
これは特別な支援ではありません。
空気の整理です。
刺激が多すぎると、
子どもは “やる気がない” のではなく、”処理しきれない” だけかもしれません。
アシスタントさんが焦っているとき、
「大丈夫、一緒にゆっくりやりましょう」
と声をかける。
それだけで、場が静かになります。
大人が落ち着けば、子どもも落ち着く。
子どもが安心すれば、大人も安心する。
空気づくりは、関係づくりです。
『 指導・支援に悩む、若い(経験の浅い)先生や保護者の方へ 』
“うまく話せなくてもいい”
“技術が未熟でもいい”
まずは、問いかけてみてください。
あなたの現場の空気は、温かいですか?
それとも冷たいですか?
安心は、特別な理論ではありません。
場所を整え、刺激を減らし、待つこと。
そこから始まります。
ことばの前に、空気を整える。
それだけで、指導は変わります。
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