『 “この子はルールが苦手” 本当にそうでしょうか? 』
〜 見え方がかなり変わる (11)〜
「ルールを守りなさい」と伝えても、うまくいかない…。何度も同じことを注意してしまう。

そんな場面で、
“この子はルールが苦手なんだ” と感じたことはないでしょうか?
👉 しかし、現場で子どもたちと向き合い続けると、ある逆の事実に気づきます。
それは、発達特性のある子ほど、実はルールを大事にしているということ。

ではなぜ “守れない姿” と “大事にしている気持ち”
が、同時に存在するのでしょうか?
その背景を知ることで、子どもへの見え方も、関わり方も、大きく変わっていきます。
▶︎ 人は、何歳になっても学び直せます。
私は30年以上現場で指導していますが、子どもに対する見方を間違えていた時期がありました。
結論:ルールは “安心できる道しるべ” だから
発達特性のある子どもにとって、
- 先の見通しが立たない
- 状況の変化が読みにくい
- 曖昧な指示が理解しづらい
こうした環境は、大きな不安になります。だからこそ、
- 「こうすればいい」
- 「ここまでやればいい」
と明確に示されるルールは、“世界を理解するための地図” になるんです。

つまりルールは、縛るものではなく、安心するための支えなんです。
▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。
“例外” より “一貫性” を求める特性
多くの子どもは、
- 「今日はいいよ」
- 「今回は特別ね」
といった “例外” を柔軟に受け入れます。

しかし発達特性のある子は、
“ルールは常に同じであるべきもの” として捉える傾向があります。
そのため、
- 人によって言うことが違う
- 日によってルールが変わる

こうした状況に対して、強いストレスを感じています。
そしてときには、”ルールを守らない大人” に “違和感を覚える” こともあります。
👉 これは反抗ではなく、世界を一貫して理解しようとする力の表れなんです。
“正しさ” に対する感覚が強い
👉 発達特性のある子の中には、
善悪やルールに対する感覚がとてもクリアな子が存在しています。
だからこそ、
- ズルをする
- 順番を守らない
- 決まりを破る
といった行為に対しても、“強い違和感や怒りを感じている” ことがあります。

これはわがままでも、融通が利かないわけでもなく、
正しさを大切にしている姿なんです。
“守れない” のではなく “守り方が分からない” だけ

ここで大切な視点があります。
👉 それは、ルールを大事にしている子ほど、
実は守れないことに苦しんでいるということです。
例えば、
- ルールは理解している
- 守りたい気持ちもある
それでも、
- 衝動性
- 感覚の過敏さ
- 切り替えの難しさ
によって行動が追いつかないことがあります。

このとき周囲は “ルールを守らない子” と見てしまいがちですが、
本当は、”守りたいのに守れない葛藤の中” にいるんです。
▶︎ 関連する内容として、こちらもおすすめです。
指導者に求められる関わり方

この特性を理解すると、関わり方は大きく変わります。
ポイントは3つです。
ルールは “具体的” に伝える
👉 曖昧な表現ではなく、
- 「ここに並ぶ」
- 「3回まで」
- 「笛が鳴ったら止まる」

と、『行動レベルで示すことが大切』。これが1つ目のポイントです。
▶︎ 少し視点は変わりますが、こちらの記事もヒントになります。
一貫性を大切にする
👉 人や場面によって変わるルールは混乱を生みます。

『いつも同じ』が、信頼につながります。これが2つ目のポイントです。
▶︎ このことをより深く理解したい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
守れた瞬間を見逃さない
👉 当たり前に見える小さな成功こそ、本人にとっては大きな一歩なんです。

『今、守れたね』この一言が、次の行動を支えます。これが3つ目のポイントです。
▶︎ 実際の現場で何度も感じてきたことを、こちらの記事にまとめています。
おわりに
発達特性のある子どもたちは、決してルールが苦手なのではありません。
むしろ誰よりもルールを必要とし、誰よりもルールを大切にしようとしています。

だからこそ私たち大人に求められるのは、
“ルールで縛ること” ではなく、”ルールを安心に変えていく関わり方” なんです。
まとめ
ルールとは、本来守らせるためのものではなく、人が安心して関われるための土台です。

発達特性のある子どもたちは、
その土台を誰よりも必要とし、誰よりも大切にしています。
👉 だからこそ私たちにできるのは、”守れていない部分を指摘すること” ではなく、
“守ろうとしている気持ちに気づくこと” なんです。
その視点を持てたとき、ルールは指導の道具から、子どもへとつながる橋に変わります。
👉 “守れない子” ではなく、”守りたい気持ちを抱えている子” として見ること。

そこから、すべての関わりは変わり始めます。
この続きは、次の記事でさらに深くお伝えします。
次回は、
“負けて荒れる子はどう伸ばす?” ADHDの特性を踏まえた運動指導の工夫をお話しします。
負けると泣く、怒る子どもへの対応に悩んでいませんか?ADHDの特性である
感情調整の難しさを理解し、運動指導の現場で使える具体的な関わり方を紹介します。
ここを知ることで、あなたの指導の見え方もかなり深くなります。
😊 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
▶︎ ここまで読んでくださった方には、ぜひ次の記事も読んでいただきたいです。
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