第2回 : 固まってしまったこども

発達の凸凹な子どもたち

~ ”強く言ってしまった” 指導の苦い反省 〜


こんにちは、よっちゃんです。

私は運動指導の現場に立って30年以上になります。
対象年齢は幅広く、4歳児から高齢の方までたくさんの方々に対して、運動の楽しさや体を動かす大切さを伝えています。
専門は球技系で、その競技の普及活動や選手育成、技術指導、知識提供なども行なっています。

ところで、あなたの授業中に子どもたちが思うように動かず、つい声を荒げてしまったことがありませんか?

指導の現場では誰にでも起こり得ることです。
多少の経験はありますよね?

その相手が発達障害の特性のある子どもだった場合、私たちが何気なく発した一言が、その子の心を強く揺さぶってしまうことがあるので、要注意です。

そこで今回は、『強い口調で指示した日から気づいた学び』(最重要!)3選を、お伝えします。

この記事を読んで分かること
  1. 分かりやすく通りやすい “具体的” な言葉や指示を出すこと
  2. “見通し” や “ルール” を共有すること
  3. “待つ” ことで信頼関係が生まれる

それでは、具体的な経験談をお話しします。

11〜16分

その日は少し時間が押していました。

授業をスムーズに進めたくて、私は子どもたちに「早く並んで!」と声をかけました。
その瞬間、ある子がピタッと動かなくなったのです。

目を伏せ、表情もこわばっていました。
私は一瞬、”話しを聞いていないのかな?” と思いました。

けれど、すぐに、”違う、これは固まっているんだ” と気づきました。
“驚いたり” “怖くなったり” したときに、発達障害の特性のある子がとる “フリーズ反応”。

叱られたわけではなくても “強い声” に身体が反応してしまうのです。


その後、私は深呼吸をしてから、そっと近づきました。

「さっき、大きい声出しちゃったね」
「びっくりしたよね」
「大丈夫だよ」

そう伝えると、その子は小さくうなずきました。
この経験から、私は大切なことを学びました。


「早く」はあいまいな言葉

発達障害の特性のある子どもには、「あと10秒で並ぼう!」「赤い線の上に立とう!」
など、具体的な指示が必要”す。


行動を促す言葉!(指示)

❌ 伝わりにくい

  • 「早くしなさい」
  • 「ちゃんとして」
  • 「言うこと聞いて」

⭕️ 短くて分かりやすい

  • 「今、立つ」
  • 「ここに座る」
  • 「これを持つ」
  • 「5分で終わり」
よっちゃん
よっちゃん

❌ の例は、あいまいで伝わりにくいと認識してください。


切り替えが苦手な時の言葉!(重要)

❌ NG例

  • 「もうやめなさい!」
  • 「いつまでやってるの!」

⭕️ OK

  • 「あと1回」
  • 「タイマーが鳴ったら終わり」
  • 「次はこれ」

⭕️ のように、具体的にね!


こだわりが強い時!(否定はしない)

❌ NG例

  • 「それはダメ!」
  • 「なんでわからないの?」

⭕️ OK

  • 「今日はできない」
  • 「今日はここまで」
  • 「明日やる」
よっちゃん
よっちゃん

「ダメ!」よりも “理由+代替” が、子どもの安心につながります。


褒める時!(具体的に)

❌ 抽象的

  • 「えらいね!」
  • 「すごいね!」

⭕️ 具体的

  • 「待てたね!」
  • 「一人でできたね!」
  • 「最後までやったね!」

行動をそのまま言葉にしよう!


強い口調よりも、わかりやすい合図

言葉よりも、”ジェスチャー” や “リズム” のほうが伝わりやすい場合があります。
「手を叩いたら移動」「笛が鳴ったら並ぶ」など、“見通しとルールを共有すること” が大切です。


順番・予定を伝える合図!

⭕️ 絵カード(紙でもOK)

  • ウォーミングアップ
  • ランニング
  • ボール投げ

⭕️ ホワイトボード

  • 今:宿題
  • 次:ゲーム

伝え終えたら、ひっくり返そう!(または外そう!)


褒める・成功を見せる合図!

⭕️ シール

  • 出来たら貼る
  • 何ができたかは口頭で短く伝える

⭕️ チェック表

  • ⬜︎ 宿題
  • ⬜︎ 片付け
  • ⬜︎ お風呂

子どもはシール大好きですよね!


“待つ” 勇気

焦って指示を出すより、子どものペースを尊重して「準備できたら並ぼう!」と、”待つ” こと。

よっちゃん
よっちゃん

この、たった数秒の待機が、お互いの信頼関係を育てます。


指導者の “待つ” を行動にする具体例!

⭕️ 体の使い方

  • 口を閉じる
  • 視線を下げる
  • 一歩下がる

⭕️ 立ち位置

  • 子どもの斜め後ろに立つ
  • 正面に立たない(圧を下げる)

これらが、”介入しない姿勢” を子どもに見せる合図になるんです!


指導者が “待つ” 時間を短くする工夫!

⭕️ 待つ時間を決める

  • 心の中で「30秒」
  • タイマーを自分用に使う

⭕️ 待てなかった時の逃げ道

  • 「一緒にやろう」に切り替える
  • 環境を変える(場所移動)

永遠に待つ必要はないので、気をつけてください。


指導者が疲れないための視点転換!

❌ よくある思考

  • 「早くさせなきゃ…、」
  • 「周りに迷惑…、」

⭕️ 言い換え

  • 「今は、学習中」
  • 「この時間も、指導」
よっちゃん
よっちゃん

視点を転換することで、子どもは守られます。

そして、あなたも守られているんです!


指導者へのメッセージ!

指導者の “待つ” 行為は大切です。

よっちゃん
よっちゃん

でも、何もしない分けではありません。

  • 圧を下げる
  • 自立の芽を守る
  • 子どもの考える時間を確保する

待てた指導者は、子どもの “できた” を一つ増やしています。

実は、すごく高度な指導技術だと思いませんか?あなたも実践してみてくださいね!


「早く並んで!」と強く言ってしまった出来事は、私にとって苦い反省でした。
でも、そこから気づいたのは、”指導とは相手のペースを知ること” だということ。

その子が安心して動ける環境をつくることが、何よりの “運動指導” なのだと思います。

焦らず、比べず、待ちながら…、これからも子どもたちと向き合っていきたいです。


次回は、”行動が止まってしまう子ども” に対して、どのように “安心のサイン” を出していくかをお話しします。


  • “具体的” な言葉や指示を出こと
  • “見通し” や “ルール” を共有すること
  • “待つこと” で信頼関係が生まれる

私と同じように、指導に悩んでいる若い(経験の浅い)先生やコーチの方へ、”ほっとする” ような温かいヒントをお届けできたなら嬉しいです。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


コメント

タイトルとURLをコピーしました